20131024平成25年総務委員会01

ネット選挙と執行経費について物申す

________________________________________

◯両角委員 私からは、ネット選挙と選挙の執行経費に関して、二点について伺わせていただきたいと思います。
 実は私ごとですが、この六月の都議選に至るまで、二年間で、私、四回の選挙を戦ってまいりまして、結果は二勝二敗、そして今日ここに至るということでございますが、この二年の間で一番大きかった変化は、選挙で何があったかというと、ネット選挙の導入でありました。
 参議院からネットの利用の解禁ということがなされたわけですが、一部では、報道では、参議院の解禁に先立つ都議選で混乱もあったやにも聞いておりますが、まず、ネット利用解禁の法改正に際しまして都選管ではどのような対応をされたか、伺いたいと思います。

________________________________________

◯森選挙管理委員会事務局長 都選挙管理委員会は、改正法の施行を踏まえて、国が主催する説明会に職員を派遣するとともに、外部講師を招いた内部研修を実施し、それらを踏まえて区市町村職員を対象とした研修会を開催いたしました。
 都議会議員選挙の選挙運動にインターネットが利用できないことについては、都選挙管理委員会のホームページやツイッター、「広報東京都」への掲載、さらには、都庁記者クラブへの報道協力の依頼などにより周知いたしました。
 都議会議員選挙の立候補者には、選挙長を担当する区市を通じ、立候補予定者説明会等で、法改正が適用されない旨を説明しました。
 一方、参議院議員選挙でインターネット選挙運動が解禁されることについては、都議会議員選挙終了後、直ちに国や区市町村と連携し、ホームページや広報紙、選挙啓発ポスター、周知ビラ等により一斉に周知を図り、立候補者には立候補手続の関連資料を配布する際、必要に応じ個別に留意事項を説明したところでございます。

________________________________________

◯両角委員 ネット利用の規制につきましては、例えばメールで本人が投票依頼するのは可であると。しかし、第三者がメールで投票依頼をするのはだめである。あるいは、同じ同じメール機能で、SNSの場合は第三者もオーケーであるとか、非常にわかりにくいわけです。
 ですから、今後も、そのあたりのスキルをきちっと都選管の皆さんにはつけていただいて、そういう必要があるだろうと思っておりますし、同時に、さらなる関係者への周知というものも必要かと思いますが、これからどのようにこの分野について取り組んでいかれるのか、お聞きをしたいと思います。

________________________________________

◯森選挙管理委員会事務局長 都選挙管理委員会としては、今後、インターネット選挙運動に関して見込まれる法改正への対応を含め、職員のさらなる法制度の知識向上を図るとともに、区市町村が開催する各種研修会や講演会などに職員を積極的に講師として派遣し、区市町村職員を初めとする関係者の制度への理解を促進してまいります。
 各種選挙の立候補者に対しては、立候補予定者説明会や関連資料の配布の機会を活用して、留意事項等の説明を行うとともに、都民に対しては、都選挙管理委員会のホームページやツイッター、常時啓発事業を活用して周知に努めてまいります。
 今後とも、総務省を初めとする関係機関とも連携を図り、インターネットによる選挙運動が健全かつ効果的なものとなるよう取り組んでまいります。

________________________________________

◯両角委員 インターネットの世界でありますから、スキルアップと同時に、啓発にさらに取り組んでいただければと思います。
 次に、選挙の執行経費について伺いたいと思います。
 まず初めに、選挙を実施するに当たっての仕組みについて伺いたいと思うんですけれども、選挙には、衆参の議員を選ぶ国政選挙もあれば、私たちが経験した都議会選挙あるいは都知事の選挙、さらには区市町村の首長あるいは議員を選ぶ選挙もあるわけでございますが、これらの各級選挙の実施に当たって、国、都及び区市町村の役割分担と経費負担というのはどのようになっているのか、説明していただきたいと思います。

________________________________________

◯森選挙管理委員会事務局長 国政選挙においては、本来国が果たすべき役割を、都及び区市町村が地方自治法第二条第九項に規定する第一号法定受託事務として担っており、公職選挙法が都道府県または区市町村が処理するものとする事務を取り扱うこととなります。
 具体的には、都の役割として、衆議院議員小選挙区選挙や参議院議員選挙区選挙の選挙長事務、それらの選挙の投票用紙などの調製物の作成、立候補者の選挙公報作成や政見放送、区域全般にわたる啓発事業の実施などがございます。
 また、区市町村の役割としては、選挙人名簿の登録やポスター掲示場の設置、投票及び開票事務などがございます。
 次に、都が管理する都議会議員選挙や都知事選挙における区市町村の役割については、第二号法定受託事務として、第一号法定受託事務と同様に役割が規定されております。
 経費負担の区分といたしましては、公職選挙法の規定により、国政選挙に関する費用は国の負担、地方公共団体の議会の議員または長の選挙に関する費用は、当該地方公共団体の負担とされております。

________________________________________

◯両角委員 今るるご説明をいただきまして、経費負担についていえば、国政選挙は本来国が行う事務であると、だから国負担だよと。その他、都道府県の選挙については都道府県の負担ですよと。区市町村は、自分の選挙なんだから、これは自前でやりなさいよと、そんなふうに理解させていただきましたが、それでは、国政選挙における経費負担、具体的にはどのように定められており、都及び区市町村に交付されるということですけれども、どんなふうに交付をされるのか、伺いたいと思います。

________________________________________

◯森選挙管理委員会事務局長 国政選挙等の実施に要する費用は、公職選挙法及び最高裁判所裁判官国民審査法に基づき国庫負担とされ、国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律にその基準額が規定されております。
 選挙の実施に要した経費の調査は、都道府県が区市町村の経費の執行状況等を取りまとめ、都道府県分とあわせて国へ報告いたします。
 経費の交付については、都道府県分及び区市町村分が一括して国から都道府県に交付され、区市町村分は、都道府県を経由して当該区市町村に交付されることとなります。

________________________________________

◯両角委員 今ご説明いただきましたが、国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律というもので定められているということで、経費は国から、区市町村分も都道府県分も一括に都道府県に来ると。都であれば都に来ると。そして、それは都の裁量なく、もう分割されていて、かかった部分を配布するんですよと、そのようなご説明だと理解をいたしますが、それでは、実際に国政選挙が行われる場合、あるいは都知事、都議会の都の選挙が行われる場合に、その交付額というのがあるわけですが、それを上回る支出、いわゆる超過負担を市区町村がしている、そんなケースはあるんでしょうか。

________________________________________

◯森選挙管理委員会事務局長 都選挙管理委員会が管理する都議会議員選挙及び都知事選挙に関しては、基本的には区市町村の経費負担が発生することはなく、必要額が賄われておりますが、国政選挙に関しては、ややもすれば区市町村が経費負担をする場合が生じている状況にございます。

________________________________________

◯両角委員 今ご答弁ありましたが、都の選挙においてはないと、基本的に。事前に伺ったところによると、平成二十一年の都議選で若干超過負担が区市町村に出たけれども、それ以外はほとんどないということでありました。国政選挙については、今、局長、ややもすればというお話をされましたけど、結構常態的に発生しているというふうに理解させていただきます。
 それでは、国政選挙では、そういった区市町村が国の仕事を法定受託事務として受けて実施しているにもかかわらず、区市町村が自腹を切らなきゃいけないという状況があるということなんですが、具体的な状況を教えていただきたいと思いますし、あわせて、直近の選挙の中で超過負担、俗ないい方をすれば区市町村の持ち出しが、一番多かった額というのは幾らぐらいなんでしょうか。

________________________________________

◯森選挙管理委員会事務局長 ことし七月に行われた参議院議員選挙については、現在集計中でございますが、昨年十二月に行われた衆議院議員選挙については、都知事選挙との同日実施であったため、両選挙に共通する経費がそれぞれに割り振られて計上されました。このため、衆議院議員選挙に関する区市町村の執行額は二十一億八千五百四十三万余円と低目に抑えられ、これについては全額交付され、交付率は一〇〇%となっております。
 なお、平成二十二年七月に行われた参議院議員選挙では、区市町村の執行額は三十九億一千九百九十四万余円であったのに対し、交付額は三十四億六千八百七十八万余円であり、交付率は八八・五%となっております。このときの区市町村の交付額を除いた負担総額は四億五千百十六万余円であり、最も多かった自治体は三千四百五十六万余円を負担しております。

________________________________________

◯両角委員 今ご答弁いただきまして、平成二十二年十二月の衆議院選に関しては、都知事選と同日実施ということで、共通経費で両方支え合う部分があったので一〇〇%、区市町村は国からの交付金で全部賄えた、そういうご説明でありました。
 一方で、この七月に行われた参議院選挙は四億五千万円余、六十二区市町村でそれだけの超過負担が出ているということでありました。そして、一番多く超過負担をした区市町村、自治体は、三千四百五十六万円余。要は、国のための国の事務である選挙を区市町村が法定受託をしてやったがために、みずからの財源を三千五百万出さなくてはいけなかったという、そういう説明でありました。
 三千五百万で今どれだけの事業ができるでしょうか。区の自分の財源、市の財源が三千五百万あれば、起債を充てたり、あるいは都の補助、国の補助を充てたり、多分、倍以上の事業ができるでしょう。今、待機児童が、どこの自治体でも解消することが急務の課題になっている。そういったことにも取り組めるでしょうし、あるいは防災対策で、自主防災の充実なんていうこともできるでしょう。こういった状況があるわけです。
 それでは、現実には、今のような区市町村の超過負担が、国の選挙、国の固有事務である選挙を実施するたびに出てきているということが、多分ほぼ常態化していると思うんですが、こういったことが起こる理由は何なのかということをお聞かせしていただきたいと思いますし、このことに対して都の選管としてはどのような見解を持っているか、見解を伺います。

________________________________________

◯森選挙管理委員会事務局長 区市町村の経費負担が発生する理由につきましては、選挙の種別や区市町村ごとの実情など、さまざまな要因があることから、一概に説明することは困難でございます。
 平成二十二年の参議院議員選挙における都内区市町村の経費で、国の基準額を超えた経費種別を見ると、大きなものとしては、期日前投票所経費の約二億七千万円、事務費の約二億六千万円、ポスター掲示場費の約二億三千万円が挙げられます。
 都選挙管理委員会としては、基準法が実情にそぐわないなどの事情がある点は否めないとしても、可能な限り国からの交付額に近づける工夫も必要であると考えております。

________________________________________

◯両角委員 今、超過負担の主なものとして幾つか挙げられた上で、一つは選挙経費を合理的に、できるだけ効率的にやる必要もあるだろうと。でも一方で、実情に合わない点は、やっぱり国の基準を変えていくべきだろうと、両論併記のような、そんなお答えがあったわけでありますが、それでは、都選管の役割、この事務事業の冊子を見れば、区市町村選管への助言支援ということをうたっているわけでございまして、そうした立場に立って、こうした超過負担に対して都選管としてはどんなふうに取り組んでいくのか、伺いたいと思います。

________________________________________

◯森選挙管理委員会事務局長 現在、都と区市町村における選挙事務の改善を図ることを目的として、東京都選挙事務運営協議会を設置し、さまざまな検討課題について協議しており、ことしは効率的な選挙管理による経費節減について検討を進めております。
 また、国政選挙における執行経費の基準額について、実情に即した水準へと改めるべく、都道府県選挙管理委員会連合会を通じて、国に対する法改正要望も行っているところでございます。
 今後とも、都と区市町村及び区市町村相互間の連携により選挙事務の効率化を図り、経費負担の軽減に努めるとともに、国政選挙の基準額が実情に即したものとなるよう、他道府県との連携も図りつつ、引き続き国への働きかけに取り組んでまいります。

________________________________________

◯両角委員 都道府県の選挙管理委員会連合会という組織で法改正を訴えているということで、具体的にその書面も拝見させていただきました。
 一方で、平成二十五年、ことしの四月に、選挙執行経費基準法というのは改正をされたわけでありますが、先ほどご答弁で、乖離が出る一番多い部分というのが、例えば人件費であったり、期日前投票所であったり、ポスターの掲示板ということでありましたが、そこら辺の経費が軒並み、今回の法改正で、それこそ二〇%とか引き下げられて、法が改正されているというのが実態でもあるわけであります。
 先ほど来、各委員の先生方から大変前向きな、投票率を上げるために、こういったことをしていったらいいじゃないかというすばらしいご意見、ご提案があったわけですが、そういうことを一生懸命区市町村の選管がやって、選挙に来やすい状況をつくればつくるほど、基準に反してお金をどんどん持ち出さなきゃいけないという状況は、何かおかしいと思うんです。
 そして、選挙というのはまさに民主主義のインフラでありますから、そのインフラをしっかり守って整えるためにも、都選管にはきちっとしたエビデンスとロジックを持って、さらに主張していっていただきたいなと、こんなふうに思いますし、民主主義の基礎インフラである選挙が円滑な執行をしようとすると、しわ寄せが基礎自治体に押しつけられるという姿は、これは今の国と地方のあり方の問題からいっても、おかしいなと私は感じるわけでございます。
 どうぞ、市区町村の選管に支援をする、そして指導的な役割を求められる都選管には、今後とも積極的なこの分野の解消に向けた取り組みを期待いたしまして、私の質問を終わります。