前東京都議会議員 両角みのる
2014年3月11日

第百二十三号議案、平成二十五年度東京都一般会計補正予算(第三号)外知事提出議案に賛成の立場から討論を行います。

◯議長(吉野利明君) 七十五番両角みのる君。
   〔七十五番両角みのる君登壇〕

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◯七十五番(両角みのる君) 討論に先立ちまして、改めて東日本大震災による犠牲者の方々に心より哀悼の意を表します。
 あの震災、あの原発事故から丸三年を迎えますが、被災地の復興と原発事故の対策が十分に進展しているとはいいがたい状況です。私たちは、被災地の復興支援と原発事故対策をさらに推進していくべきことを訴え、みずからも力を尽くしていくことを誓います。
 それでは、みんなの党Tokyoを代表して、第百二十三号議案、平成二十五年度東京都一般会計補正予算(第三号)外知事提出議案に賛成の立場から討論を行います。
 まず、第百二十三号議案について申し上げます。
 今回の補正予算では、大島町の復旧、復興経費として総額七十四億円が計上されています。昨年十月の台風二十六号の接近に伴い、大島では二十四時間降水量が八百ミリを超え、大規模な土砂災害が発生しました。死者三十六名、いまだに行方不明の方が三名という状況の中で、被災した方々への生活支援を初め、住宅、港湾、道路の復旧などをスピーディーに行う必要があります。
 今後とも、大島町の実情に合った支援を継続し、一日も早い復興につなげていくよう要望します。
 また、今回、補正では、国の経済対策に対応すべく、基金への積み立てを行うこととしています。さらに、給与改定による差額や各種事業の不用額を精査し、税収の増分と合わせて基金に積み立てることとしております。
 日本経済の状況は薄日が差し始めているとはいえ、四月には消費増税が予定をされており、予断を許しません。こうした中、日ごろから財政環境の変化に対応すべく手だてを講じていくことは必要であり、その観点からも今回補正を評価するものです。
 次に、第百十六号議案外契約案件について申し上げます。
 まず、第百十七号議案は武蔵野の森総合スポーツ施設新築給水衛生設備工事請負契約です。
 武蔵野の森総合スポーツ施設は、二〇二〇年東京オリンピック大会のフェンシング会場として完成が待たれているところでもあります。しかしながら、昨年の本体工事の入札不調により、工事完成がおくれる見込みとなっております。
 さらに、本施設に関しては、今回議決予定であった空調工事が新幹線工事の談合事件の影響により仮契約が解除となり、予定どおりに施設が完成できるか危惧をされているところであります。できるだけ速やかに今後の手続を進め、工事のおくれを最小限にするよう要望いたします。
 第百十六号議案は二者応札で九九・八五%で落札、第百十七号議案は一者応札で九九・九六%での落札となっております。
 最近、資材高騰などの影響もあり、価格の事前公表制のもとでは予定価格に極めて近い落札となる傾向があるようですが、こうした中でも応札者をふやし、競争原理が働くよう工夫を望むものです。
 また、第百十九号議案、環二勝どき高架橋上部仕上げ工事請負契約に関しては、総合評価方式により入札が行われております。現在、職人確保難など、公共工事の積算が実情に合わず、全国の自治体で入札不調が続いています。
 こうしたことに対処するためにも、実勢に合った積算をするよう努力するとともに、都の公共工事が適正な価格のもと、十分な質が担保されるような取り組みを求めます。
 最後に、第百二十六号議案、平成二十五年度東京都中央卸売市場会計補正予算(第一号)について申し述べます。
 本件は、豊洲新市場予定地の汚染対策工事費の残渣処理にかかわる費用が当初見積もりから約九十億円ふえるというものです。火力発電の焼却灰の処理がふえた影響により、残渣の処理コストが増額となったとのことでありますが、大きな負担増となりました。もう少しコストを抑える方策はなかったものかとも思います。
 さらに、この影響で豊洲新市場の土壌処理は計画より半年ほどおくれることとなります。豊洲新市場の土壌改良は、平成二十四年第一回定例会の議会決議により整備の前提条件とされているところであり、しっかりと安心のできる土壌改良が進められることが何よりも重要です。その上で、新施設が場内、場外とも活気あふれる東京の新名所となることを期待しております。
 以上、状況変化に臨機応変に対応する姿勢と無駄を省いた長期的な視野に立った都政運営とを要望いたしまして、みんなの党Tokyoとしての賛成討論といたします。(拍手)

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