20151028平成26年度各会計決算特別委員会第2分科会(第6号)

東京都保健医療公社及びコスト意識に切り込む!

◯両角委員 昭和六十三年に設立をされた東京都保健医療公社でありますけれど、地域医療のシステム化を目指し、平成二年の東部地域病院の開設以来、都立病院の公社への移管も進めながら、都の地域医療の中核としての役割を果たしているわけでございます。
 また、公社では、日々効率的な運営に取り組んでいることと思いますけれど、一般会計からこの公社に対して補助金が支出をされているということでございまして、より一層の経営の効率化が求められているということを一言申し上げたいと思います。
 こうした中で、平成二十四年三月に発表されました公社活性化プランIIIにおきましては、運営の重要な四つの視点の一つとして、財務基盤の確立と自律的経営の促進ということが掲げられております。この公社病院の決算は、この自律的経営の促進という観点からどのようなものになっているのか、平成二十六年度の自己収支比率を伺いたいと思います。

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◯高野経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 公社病院におきましては、都立病院と同様に採算の確保が難しく、民間での対応が困難な感染症医療、精神科医療、小児科医療などの行政的医療を担っております。
 このような状況におきましても、良質な医療を提供し続けるため、公社活性化プランIIIにおきまして、財務基盤の確立と自律的経営の促進を重要な取り組みの一つと位置づけまして、各病院における積極的な患者確保や、新たな施設基準の導入などによる収益の改善と経費の節減などによる支出の抑制に努めているところでございます。
 公社病院におきましては、こうした自律的経営の促進に向けた取り組みを行ったところでございますが、平成二十六年度の公社病院全体の自己収支比率は八八・九%で、前年度と比べて一・九ポイント低下しております。

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◯両角委員 行政的医療というお話がございましたけれど、なかなか採算がとれないような分野でもしっかりやられているということの中で、二十六年度の自己収支比率は八八・九%ということでありましたが、過去の五カ年の数字を拝見いたしますと、二十二年度が八四・九%、二十三年度が八七・一%、二十四年度九〇・八%、二十五年度も九〇・八%、大体右肩上がりというか、自己収支の比率がよくなってきている中で、二十六年度については、これは一・九ポイント悪化をしてしまったということでありますけれど、平成二十六年度の自己収支比率が悪化をした要因とその評価について伺います。

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◯高野経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 平成二十六年度におきましては、公社病院におきましては、診療報酬改定に伴う適切な施設基準の取得等の経営努力により収益が増加したものの、消費増税や職員の充足等による人件費の増などにより支出が増加いたしまして、結果として前年度と比べて自己収支比率が悪化したところでございます。今後とも自律的経営の促進に向けまして、さらなる経営改善に努めてまいります。

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◯両角委員 消費税増税三%さらにアップをした影響が、この病院の業界は全てかなり深刻であるというふうに聞いておりますし、一方で人材の確保については、この資料にも示されたとおり、今までかなり、定数を満たしてない部分に対して力を尽くしてきたということでしょうが、まだそれでも定数が満ちてないところがあるわけでありまして、そういった結果だというお話でございました。
 私は、平成十四年の四月に設置された病院経営本部という名前が、最初ちょっとなじみがなかったんですが、都立病院の改革マスタープランに基づいてということかなと思うんですけれど、二十四年の三月に出された公社活性化プランにおいても、病院の経営ということ、効率とか経営ということがかなり強調されているなというふうに思います。
 行政で一番欠けているのは、コスト意識だというふうに私は思っているので、それでさらに、例えば公立病院で一番問題だったりする、公的病院で問題なのは、やっぱり財務状況が悪いということがあるので、こういった取り組みは高く評価をしたいと思います。
 二十四年三月にこのプランを発行したときの公社の理事長は押元さんですから、まさに都立病院改革を推し進めた中核の人物だったと思いますので、そういうやりとりの中で、これは動いていると。ですから今、効率的な経営をして、財務基盤を確立していくということが、強調されて取り組まれているというふうに理解いたします。
 公社の自律的経営の促進のためには、もちろん経営効率をしっかりしていくことが必要なわけですけれど、その中で特に各病院が高額の医療機器を購入をしているわけでありまして、これについて伺いたいと思います。
 CTあるいはMRI、リニアックといった高額医療機器については、このような高度な性能を有する医療機器というのは、今やもう正確な診断を行う上で欠かせないものだというふうに認識をしております。
 しかし、これらの医療機器というのは、ある面、数年で新たな性能を有した機能が出てくるために、各病院がきちっとした配置計画で、導入をしていかなくてはいけないんだろうというふうに思います。
 そこで伺いますけれど、CTなどは画像の解析度により価格も大きく異なって、数年で高性能な機種が登場をするというようなことも聞きます。そのような状況では、せっかく高額な投資をして配置をした医療機器の性能が、数年で陳腐化をするということになってしまうわけでありますけれど、せっかく導入をした最新の医療機器が、日々の技術進歩で短期間で陳腐化をしてしまうということに対して、この機器更新に当たってどのような手だてを講じているのか伺います。

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◯高野経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 公社病院におけます高額医療機器の導入、更新に当たりましては、地域の医療需要、患者サービスの向上、地域医療機関との共同利用の推進などを念頭に入れた上で、費用対効果を十分検証するとともに、病院ごとに提供している医療の違い、あるいは医療技術の進歩なども見据え、計画的に購入を行っております。

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◯両角委員 費用対効果を十分検証し、行っているということなんですが、費用対効果検証のその中身がいま一つ見えないというところがあると思うんですね。
 あと、陳腐化するということに対する、ちょっとお答えが明確には見えなかったんですが、私、質問に当たって、何人か懇意にしている病院の経営者等々おりますので、この医療機器について聞いたんですね。こういったCTやMRIというのは定価があると、各病院の事務長なり経営者がいっておりました。で、定価で買うことはないと。ある病院は、大体十億円、例えばですよ、十億円であれば、一億円、一割から価格交渉を始めるといっていました。そのようなこと。
 一方で、高機能化が進んでいる。例えばCTでいえば十六列とか六十四列とか、今、東部地域病院に導入されているのは、三百二十列という大変高性能なものだと思いますけれど、そういった高性能化。あるいはMRIであれば一・五テスラ、それが今標準が、三テスラというのになりつつあるということなんですが、しかし、病院の関係者から聞いたところでも、目標によって、要は利用によって、利用の使い勝手、使う目的によって、どこまで高性能なものが必要かというのは、また考え方があるんじゃないんですかということで、一定、私もそれを理解するものです。
 ですから、何でもかんでも最新鋭の高性能のものを選ぶという必要もないと思うんですが、しかし公社病院は、二次医療圏の中核病院という立場でありますから、例えば私の地元である南多摩地域医療圏ということになれば、一つの市じゃないですね、幾つかの市がまとまって百数十万の人口を対象としたその中で、中核的な医療を担うということですから、ある病院に行って、ちょっとよくわからないなといっても、そこへ行けばさらに高次な診断ができて、病状がわかるとかいうことが求められるんだろうということで、それなりのやはり機能が必要なんだろうという感じもいたします。
 そこで、もう一つ、やっぱり問題だと思ったのは、公社は、公社の財務規程に基づいて契約事務を行って、随契か指名競争入札ということなんですが、指名競争入札か随契。例えばCTについて伺うと、病院の関係者、複数ですよ、伺ったところですね、メンテナンス費用が非常にかかると。特に管球というのが、ぴかっとするやつでしょうかね、そんなような球があって、その交換に一千万ぐらいかかるんだよと。メンテナンスは、初年度は大体フリー、ただなんだけれど、次年度から大体月一で、月一回メンテナンスをしなくてはいけないんだと。なので、本体価格が安くても、本体を入れるともうメンテナンスをするところが限られてしまう。そうすると、メンテナンス料が大変高くなる例があるので、総体としてのコストを見なくてはいけないというような示唆をいただいて、それはそうだなというふうに思ったわけでございます。
 ここで一つ伺いたいのは、もちろん公社が導入する機器にも補助金がどんと出ていますから、しっかりした適正価格、競争原理を働かせていかなきゃいけないというふうに思います。
 そこで、まずお伺いをしておきたいのは、高額医療機器を製造するメーカーというのは数社、そんなに多くないわけですね。これを扱う業者も非常に多いというわけでもないようでありますので、一台数億円もする医療機器を導入するに当たっては、競争原理がしっかり働いて、適正価格で導入をするということが求められると思いますけれど、現状で競争原理が働いた適正価格というのはどのように担保されているのか伺います。

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◯高野経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 公社病院におきましては、東京都契約事務規則等に準じまして、高額医療機器の購入等契約事務を行っておりまして、契約目途額の算定に当たりましては、複数の見積書を徴取するとともに、近隣の医療機関における納入金額を調査するなど、適正な価格の設定に努めております。
 また、入札の際には、原則五者以上で競争するよう基準を設けまして、公平性、平等性を担保するとともに、競争原理を働かせております。

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◯両角委員 そういうお話なんですけれど、伺っていると、しっかり競争原理も働いているよということなんですが、一般にいわれているのは、やっぱり民間の病院が購入するよりも割高な価格で購入をしているんではないかといわれているということは、お話しておきたいと思います。
 それで、先ほどもちょっとお話をさせていただいたんですが、耐用年数というのがあるらしいんですね。耐用年数よりも少し多目に使うということで、それは大変しっかり物を使い切っていくということでいいのかもしれないんですが、本来であれば何年間、CTなりMRIなり、何億円もかけて導入をするような機器を使うのかと。それに対して、メンテナンスはどのぐらい必要であって幾らぐらいかかるのかと。それをセットにして、トータルコストでどこが安いのかということを、見ていかなくてはいけないんだと思うんですけれど、どうも担当の方に伺いましたら、そういうことはやられていないということで、単体、メンテはメンテ、購入は購入でやられている。
 この契約の財務規程によれば、随契もできると。随契の場合も、なるべく二者以上から見積書をとるということで、随契なのか、指名競争なのかわかりませんが、今後高額機器を導入するに当たって、本当にどこまで必要かという見きわめをした上で、その機器を何年ぐらい使うのか、そしてメンテナンスにどのぐらいかかるのか、それをしっかりセットで見て、トータルコストで比較をしていただきたいなと。
 要は、予定価格をつくるときも、予定価格をつくるのは、やっぱり非常に重要だと思いますので、その予定価格がトータル価格で本当に実勢的に妥当なものなのかということをしっかり見ていただかないと、病院経営本部、経営本部長、経営企画部長、経営戦略担当部長ですよ、物すごい名前がついていますから、そういった経営を、しっかり経営意識を生かしていただいて、今後トータルコストでこういった高額医療機器に都民の税金が入っているわけですから、無駄のないようにしっかりとした適正価格で入れていただくように要望をいたしまして、質問を終わります。