東京都議会議員 両角みのる
2018年12月14日

○両角委員 
私からは、第二百三十三号議案、東京都営住宅等の指定管理者の指定について何点か確認をさせていただきたいと思います。
 今回、議案としてJKKを特命とする指定管理者の指定という案件が出てきているわけでございますが、まず最初に確認をさせていただきたいのは、この都営住宅等の管理について、指定管理と一方で業務委託というものがありますが、それぞれどのような考えで、そして業務をどのように切り分けているのかということ、これを確認させていただきたいと思います。

○八嶋経営改革担当部長 
都営住宅を公的資産として適切に維持保全していくための修繕や統一性、信頼性が強く求められる入居者の募集につきましては都の業務としており、業務委託により実施しているものでございます。
 一方、日常的な入居者に直接対応する業務や施設管理業務等につきましては、地方自治法第二百四十四条の二第三項に定める指定管理者制度によりまして、公の施設の管理を指定管理者に行わせるものでございます。

○両角委員 
今ご答弁いただきまして、業務委託については都の業務として統一性、信頼性が求められる部分と。必然的に指定管理については、それ以外ということで、指定管理者のノウハウ等が生かせる分野ということで切り分けをしているんだろうというふうに理解をさせていただきます。
 そして、それで、今までこの都営住宅等については、指定管理を何回か、その期間が終わって指定がえというのが行われてまいりましたけれど、過去の例を見ますと、例えば平成十七年度、これは指定管理制度が自治法改正で導入されて以降、初めての指定管理かと思いますが、そのときには一部地域について、具体的にいうと北区、それと武蔵野、三鷹、西東京市の一部をあわせた多摩地域、その二地域を公募にかけている。一つは特命、一つは公募と、そういうやり方をしていました。
 その三年後、平成二十年度の指定管理者を選ぶときには、さらにこれに加えて港区を、これは公募のエリアを切り出して指定管理者の募集をしたと。そういった経緯があるわけでございます。
 過去には、このようにエリア分けをして指定管理制度の趣旨を生かすような方向で民間参入を促す、そういう工夫がなされていたわけだと思うんですが、今回--まあ、それ以降ですね、特命への方針に方針転換をしたというふうに理解しておりますが、その方針転換をしたときに局内でどのような議論が行われたのか、これについてお聞かせをいただきたいと思います。

○八嶋経営改革担当部長 
平成二十二年三月、都の指定管理者選定等に関する指針が改正されてございます。この指針では、都の政策との連動性及び管理運営の特殊性の観点から、行政支援、補完機能を有する監理団体の特命による管理運営が適切である施設は特命選定が可能であることが新たに規定されました。
 都営住宅は同指針の条件に当てはまることから、東京都住宅供給公社を特命で選定したものでございます。

○両角委員 
今ご説明いただきましたが、東京都、他局含めて全体としては総務局の策定した東京都指定管理者選定等に関する指針、これに基づいて指定管理者の指定等をしているということであります。
 今ご答弁の中で、平成二十二年度の改正で都の政策との連動性及び管理運営の特殊性の観点から、行政支援、補完機能を有する監理団体による管理運営が適切である施設は監理団体に指定ができますよということで、それを受けて指定をしているんだという、そういうご説明でございましたけれど、それはもうできるということに決まったわけですが、今まで、それ以前は都市整備局としては、先ほどお話をしたように、公募の部分を拡大していくような考えにのっとって指定管理者を選ぶような取り組みがされてきたと。
 しかし、指針が決まったら、自動的にそれに乗ったということではなくて、本来十分な議論が中であったのではないかということを思ったわけでございますが、今ご答弁の中では事実関係の説明ということで、この指針の改定に伴って監理団体を指定できるようになったのでしたということでございましたが、そこら辺の議論というのをやはりしっかり踏まえていただきたいなと、そのように指摘をさせていただきたいと思います。
 続いて、結果として、今回も議案でJKK一者特命という形で出てきているわけでございますが、この指針に基づいて、次、仮に五年たって、また指定管理者を見直すというときにも、指針に基づけば、さらに監理団体だと、自動的にこのJKKが受けるということに現状なっているわけでございますが、そのことによって、例えば全部の都営住宅、ほか全体でこれ二十九万戸とか三十万戸なんでしょうか、もっとなのかな。それを指定管理をJKKに委ねるということは、結局、他の指定を受け得るところとの競争原理というのは全く働かなくなるということになると思いますが、そういった特命の弊害というものをどのように考えているのか、見解を伺いたいと思います。

○八嶋経営改革担当部長 
指定管理者の選定に当たりましては、事業計画書を提出させ、外部委員により適正な管理に必要な執行体制、安定した経営基盤、法令等の遵守、課題に対する事業提案内容の観点から、指定管理業務に関する実績、能力、新たな提案について審査をしております。
 特命による弊害を防止する観点から、指定管理者につきましては、前年度の管理運営状況につきまして適切な管理の履行、法令等の遵守、使用料の適正収納、サービス内容の状況等について評価を行い、さらに主に外部委員により構成される評価委員会でも審査を行い、その結果を通知し、業務に反映をさせてございます。
 このほか公社では、お客様アンケート調査やお客様センター等に寄せられた都民の声を収集し、原因分析を行っております。
 これに基づきまして、経営指標として、お客様満足度につきまして窓口業務満足度、小口修繕業務満足度、電話応答率などの目標値を設定いたしまして、その達成と業務改善に向けた取り組みを行っているところでございます。

○両角委員 
一つだけだと、結局比較ができなくなるということです。今、前年度の管理運営状況について評価を行っているということで、さらにこれ外部評価も入れているということで、これは重要なことだろうと思います。
 あるいは都民の声も収集しているということで、そういう工夫をされているというのは理解をするところなんですけれど、特命でもうずっとそこしかできないということになると、やはり緊張感はどうしても欠けると。
 我々も選挙がなかったら、やっぱり緊張感なくなるんですよね、我々も。四年に一回あるから緊張感を持って活動する。やっぱり競争相手がいるとか、そういうことはいろんな部分で必要なんだろうと。
 例えば、もし何か問題が起きたときに、ほかへかえられませんよということなんです。だから、そういうことも含めて、今外部評価等々をやられているということについてはもちろん評価をさせていただきますが、その重要性を十分認識して取り組んでいただきたいと、このように要望させていただきたいと思います。
 次に、それではこのJKK、これから五年間これを受けていくということになれば、一応これについては指定管理料というのは、年度ごとに協定を結んで、一年度幾らぐらいですよということを、まあこれでよかろうということで都と指定管理者が協定を結ぶというやり方になっています。
 こういう業務内容でこういう工夫をしたサービスをするんだと。じゃあ、それは大体幾らだということなんですが、それが適正な管理料かどうかということが重要だと思います。特に、指定管理業務に見合った対価にきちっとなっているのか、原資は税金でありますから。ということが必要だと思います。
 過去の都営住宅等の指定管理の年度ごとの予算額というのを見ると、二十八年度は九十三億円、二十九年度九十二億円、三十年度九十一億円ですから、一年度、単年度で九十億円超の業務を依頼しているということであります。
 その一者で、そこを選ぶ、いろんな評価が入っているということであっても、それが適正な価格なのかということをしっかりチェックをしていくことは非常に重要だというふうに考えます。
 指定管理料が適切かどうかをどのように評価をしているのか、具体的に局内の評価方法を伺いたいと思います。

○八嶋経営改革担当部長 
都では、都営住宅等の指定管理料の積算に当たりましては、指定管理業務の内訳である収入認定などの窓口業務、昇降機点検などの施設財産維持保全などの業務について、管理戸数やエレベーター等の施設箇所数などの規模を想定いたしまして、財務局から示される単価等を参考にしながら、具体的な金額を適切に積み上げてございます。

○両角委員 
いろんな単価を、決められた単価をもとに業務の分量とか、それを内部でチェックをして、積み上げによって局としての価格をもって、提案された額なりが適切かということをチェックするということでありますので、それは安心をしたというところでございます。
 次に、先ほどちょっと伺ったんですが、緊張感があるということが必要だと思います。そして、そうした中で、ここ数年東京都では知事を先頭に都政改革をどんどん進めるということで、この都政改革本部が見える化改革というのを実施してきていると。その中で都市整備局については、特に事業ユニットを都営住宅の建設、管理というそのテーマを提示されて、それについての課題、あるいはそれについて、こういうふうに改革をしていくんだということを議論して、そして本年の七月にこの報告書を発表してるというふうに理解をしているわけでございますけれど、そうした中で指摘があったかどうか、あるいは議論があったかどうかわからないんですが、JKKは法に基づいて設立をされた団体です。じゃ、この法に基づいて設立をされたJKKというのは、都営住宅等を管理する以外に、ほかに仕事ができるのかできないのかということをちょっと確認をさせていただきたいと思います。
 例えば、東京都という行政エリア以外の公営住宅等の管理をJKKが実施することは可能なのかどうか。神奈川県とか埼玉県の公営住宅の管理を、そのノウハウを生かして実施をすることは可能なのか。
 あるいは、民間の大規模団地があって、そこをJKKのノウハウであるとかマンパワー、千五百人ぐらいの職員がいるわけですから、それを使って業務をやるということは制度として可能なのかどうかをまず確認をさせていただきたいと思います。

○佐々木住宅政策推進部長 
地方住宅供給公社法では、行政区域を越えて事業を実施することにつきましては、本来の公社の設立目的に基づく業務の遂行に支障のない範囲内であれば、制度上特段の制限はないとされております。
 ただし、公営住宅管理の受託形態のうち、公営住宅法に基づく管理代行につきましては、公社が管理を代行できますのは都内の公営住宅に限られます。
 また、公社法によりますと、具体的には第二十一条第三項第八号でございますが、公社が民間住宅を管理することは可能であるとされてございます。

○両角委員 
今ご答弁いただきまして、基本的には行政区域を越えて事業を実施することも可能であると。また、民間住宅を管理することも可能であると。
 この見える化改革の報告書によりますと、JKKの職員というのは千四百十二人ということになっております。そのうち、都営住宅等の管理業務に当たっているのが八百三十二人と。その他、括弧、独自事業と書いてありますが、この独自事業に当たるのは五百八十人というふうに記載がありました。
 こういうことだとすると、もし仮にこのJKKが、今都営住宅等の議案として出てきている管理を一部でも受けなくなると、この八百三十二人のマンパワーが、やっていく仕事がなくなっていくという、そういうことでもあります。
 そうすると、そのように考えると、特命による指定管理をするということと、JKKが存続をするという存在が何か裏表の関係にあるなというふうに私は感じるわけですが、今後のJKKのあり方というのを考えていかなくてはいけないのではないか、どんなふうに考えていくべきなのかというふうに思うわけでありますが、このJKKは都営住宅等の管理にほぼ特化をしていくんだということなのか、あるいは大変な長い歴史とマンパワーもあり、実績、ノウハウもある。そういったノウハウ等を生かして、他の民間等の管理業務にまで、あるいは独自業務というんですか、進出をしていくのか等、今後のあり方と方向性をどのように考えていらっしゃるのか、見解を伺いたいと思います。

○佐々木住宅政策推進部長 
民間住宅等の管理業務の受託につきましては、公社本来業務の遂行に支障のない範囲で公社の持つノウハウやスケールメリットを生かすことができるか、経営の安定に寄与するかなどを考慮する必要があると考えてございます。
 また、民業圧迫との批判を招くことがないかなど、さまざまな検討を要する課題があると考えてございます。
 過去におきましては、公社でも、みずから販売した分譲マンションの管理を管理組合から受託していた実績はございますが、民間管理会社のマーケットが成熟をしてまいりましたことや公社の基幹業務に経営資源を集中するため、平成二十四年度までに段階的に撤退をしてございます。
 こうしたことから、現在のところ、公社は新たに民間住宅の管理等を行うことは考えていないというふうに聞いてございます。

○両角委員 
考えていないんですよね。それはわかりました。
 この平成二十二年度の東京都指定管理者選定等に関する指針の改正はどういうことかというと、監理団体に特命することもできると。できる規定なんですよね。だから、それをもう完全に自動的にやるべきだというふうに思って、こういった議論をちょっとストップさせることではなくて、一応委員会で私もちょっと質問をさせていただいておりますが、こういった例えば一者による、そこがノウハウがあって、実績があって他にはできないことができるとしても、やはり緊張感とか、あるいはもし何らかの事故があったときに代替がきかないという、そういう一者の宿命がありますから、こういった指摘があったということはしっかり踏まえていただいて、今後、まあ、今回どういう形になるかわかりませんが、その後も特命でやるということであれば、さらにその疑問点や問題点を潰すというか、あるいは公社のあり方と裏表になっている部分をよく考えていただいて研究を続けていただくように、そのことを要望して、質問を終わります。