東京都議会議員 両角みのる
2019年3月15日

○両角委員 
それでは、私から、選管の関係について何点か伺わせていただきたいと思います。
 いうまでもなく、選挙は民主主義の基本的なインフラである、そのように理解をしております。そうした中で、都選管の皆様には、選挙の啓発ですとか適正な執行ということで、日ごろご努力をしていただいているということで敬意を表したいと思います。
 今回は、何点かにわたって選挙について伺いたいんですけれど、まず、一つ目といたしまして、選挙をめぐる環境整備という面で伺っていきたいと思います。
 都選管は、日ごろから区市町村選管に助言や情報提供を行うという形になっておりまして、東京都選挙事務運営協議会というところを通じて、区市町村の選管とともに選挙事務の改善や検討、協議をしているというふうに事務事業にも記されているわけでありますが、それでは、近年ではどのような検討や協議が行われて、その結果、いかなる事務改善につながっているかということについて、まず伺いたいと思います。

○澤選挙管理委員会事務局長 
東京都選挙事務運営協議会でございますけども、都及び区市町村における選挙事務の改善を図り、相互の連携を密にすることを目的に設置された会議体でございまして、選挙事務に関する事項の調査研究及び改善に関する協議を実施しております。
 昨年は、平常時における政治活動への対応、投票環境の向上方策等及び選挙権年齢引き下げに伴う啓発事業、この三つのテーマについて検討、協議を行ったところでございます。
 これらの検討結果を踏まえまして、各区市町村選挙管理委員会では、他の自治体の取り組み状況などを参考にしつつ、障害者や高齢者などへのバリアフリー化を図るなど、それぞれの実情に応じた選挙事務の合理化、効率化に活用しているものと承知をしております。

○両角委員 
今ご説明をいただきまして、東京都選挙事務運営協議会、テーマを決めて区市町村と意見交換等をしているということで、部会が設けられているようでありますが、その成果として、障害者や高齢者などのバリアフリー化ということが、他の選管のやり方も学習しながら進行しているということで、有効な場としてさらに活用していただきたい、そのように思います。
 続いて、選挙を実施するに当たっての、区市町村、都道府県あるいは総務省と役割が、それぞれ分担があるわけでありますけれど、特に、国政選挙を法定受託事務として区市町村が実施するに当たっての経費の問題について伺いたいと思います。
 実は、五年半ほど前の平成二十五年の十月の総務委員会で、この問題については、私が取り上げさせていただいております。ですから、五年半がたって、この問題についてどのような進展が見られたのかということも考えながら伺いたいなと、そんなふうに思っているところであります。
 ちょうど平成二十五年の総務委員会では、選挙の経費の問題で、国政選挙における第一号法定受託事務として、都や、あるいは区市町村が役割分担して行っている選挙事務の経費について伺いました。
 基本的に、公選法の規定によって、国政選挙に関する費用は国の負担である、そういうことになっているわけであります。それで、具体的には、これは国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律に基準額が示されていて、その基準に応じて区市町村がかかった経費を交付してもらうという、そんな仕組みなわけであります。
 前回、五年半前には、実際に国の事務を受託して選挙を執行している区市町村が、実は、その選挙事務を実際に行うと、国の基準以上に、区や市が単独費用を使って選挙を実施せざるを得ないという実態があるんじゃないかというご指摘をさせていただいて、それに関して、当時の選管の回答は、そういう面は否めないというような回答があったわけであります。
 そこで、五年ほど前の状況と比較をして、国政選挙に係る区市町村選管及び都選管の超過負担といういい方をさせていただきますが、この超過負担の状況について、最近の状況をまず伺いたいと思います。
 この五年半で、国政選挙に関する区市町村の超過負担というのは解消されたのでしょうか。伺います。

○澤選挙管理委員会事務局長 
国政選挙におきましては、区市町村の中には、執行額と交付額に差が生じている自治体もございます。ですが、都では、これまで差が生じたことはございません。
 直近の国政選挙におきます区市町村の執行額に対する国からの交付率を見てみますと、平成二十八年の参議院議員選挙は九二・一%で、前回、二十五年執行の九九・〇%との比較で、六・九ポイントのマイナスとなっております。
 また、平成二十九年の衆議院議員選挙では九八・四%となっており、前回、二十六年執行の九八・六%との比較では、〇・二ポイントのマイナス、ほぼ横ばいということでございます。
 同じ時期に同レベルの選挙が執行された場合の経費分担の兼ね合いなどから、単純な比較はできませんが、交付率の数値の上からは、現状の解消を読み取ることができないという状況でございます。

○両角委員 
ご答弁をいただきまして、要は、国政選挙、特に参議院の数字あるいは衆議院の数字を示していただきましたが、傾向ははっきりは見えないということですね。要は、だんだん減っているとか、だんだんふえているという傾向ではなくて、選挙ごとにばらばらであるが、しかし、ご回答をいただいた中では、解消を読み取ることはできないと。要は、超過負担の問題が解消はしていないんだという、そんなふうに理解をさせていただきます。
 五年半前、この委員会で質問させていただいたときは、国政選挙に関しては、ややもすれば区市町村が経費負担をする場合が生じていると。要は、自腹を切っている場合がありますよというふうに回答されているわけでありますが、しかし、その後、五年半がたって、その問題というのは解消がされていないんだということであります。
 当時、私が質問でお話をさせていただいたのは、例えば、一生懸命、期日前投票所をいっぱい、できるだけ設けて、期日前投票がやりやすい環境をつくろうということをやればやるほど、区市町村が自腹を切って超過負担が出てしまう、これはおかしいんじゃないですかというお話をさせていただいたわけでありますが、その問題は、この数値から見ると、解消まではいっていないということでございました。
 この問題について、当時も都選管は、区市町村の選管の意見も踏まえて、国にその基準額を適正なものにしてくれるように法改正要望を行っているという、そんなご答弁をいただいているわけでありますが、そのことについてはご努力をされているということは承知しているわけでありますが、しかし、それでも、五年以上たって、依然として区市町村の超過負担が解消されていないという状況があります。このことに対して、都選管はどのような認識を持っているのか、まず伺いたいと思います。
 また、この五年半、ご努力をされて国に要望したけれど、改善ができていないという状況を踏まえて、今後はこの問題についてどのように取り組んでいくのか、伺います。

○澤選挙管理委員会事務局長 
選挙の執行経費に関して、国の定める交付基準が区市町村の実情にそぐわないなどの事情がある点は否めないところでございます。
 その一方で、可能な限り、国の定める交付基準の範囲内で選挙が執行できるよう、区市町村は、選挙事務の効率化などによりまして、執行額の節減に努めることも必要であるというふうに考えております。
 都選挙管理委員会といたしましては、国政選挙における執行経費の基準額を実情に即した水準に改めるよう、都道府県選挙管理委員会連合会を通じまして国に法改正を要望しているところでございます。
 今後とも、区市町村選挙管理委員会との連携を図りながら、国への働きかけに努めてまいります。

○両角委員 
東京都の選挙、知事選ですとか都議会議員選挙を区市町村が実施する場合は、区市町村の超過負担はないということです。東京都はしっかり経費を見てくれるということで、これは区市町村の選管が実際にいっていました。
 資料を見ますと、例えば、平成二十八年に執行された参議院議員選挙で一番超過負担している、要は、国の基準でおさまらなくて、区単費として選挙費用を持ち出しているところは、三千三百万ぐらい、これは国の事務を執行するために区の財源を使っているということであります。
 これは五年前もいっていますけれど、三千万とか三千五百万とかいうお金が、市単費、区単費があれば、補助金とかを合わせれば一億円ぐらいの事業ができます。起債とかを合わせて。そうすれば、いろんな行政課題に本当は対応できるんだということでありますので、そういった意味で、この五年半を経てなかなか改善ができない問題について、今も国へ働きかけていただけるということでありますが、また一工夫しながら、実情をつまびらかにして、場合によっては区市町村にヒアリングをしたりして、そういうことも踏まえて、説得力のある国への要望活動を行っていただくようにお願いしたいと思います。
 次に、今伺ったのは選挙をめぐる環境整備ということでありますが、今度は有権者の側面ということについて伺いたいと思います。
 三十一年度予算案につきましても、常時啓発普及事務経費というのは計上をされているわけでありますが、額も同じなんですけれど、内容も大体同じことをやるという項目立てが出ているということでありまして、そういった意味では、ちょっと失礼ないい方になるかもしれませんが、ちょっと親身に欠けるような印象もあるわけであります。
 特に、十八歳からの選挙が解禁をされた後、見てみると、その直後の投票率は高かったけれど、下がってしまっているということがあります。ですので、若年層に選挙の重要性を感じてもらうためには、例えば教育委員会と連携をした学齢期からの取り組みをするとか、若者に興味を持ってもらうには、やはりそれなりの啓発活動の内容の工夫が必要ではないか、このように考えるわけであります。
 そこで、十八歳選挙権付与以降の若年層への投票参加に対する都の考えと取り組みを伺います。

○澤選挙管理委員会事務局長 
都選挙管理委員会におきましては、若年層の政治や選挙への興味、関心を高め、投票行動へとつなげるべく啓発事業を実施しております。
 選挙時啓発では、他の世代と比較して投票率が低いといわれております若年層との接点が得られるように、例えば平成二十九年の衆議院議員選挙においては、eスポーツを活用したイベントなどを展開いたしております。
 また、常時啓発では、選挙の制度や重要性への理解を深め、選挙への参加を促すため、出前授業及び模擬選挙を実施するとともに、より多くの学校で実施されるよう、教育庁や市の教育委員会主催の校長連絡会など、さまざまな場面を活用し、出前授業等の情報を提供しております。
 引き続き、人気のキャラクターを起用したアニメーションを作成、公開するなど、さまざまなアプローチにより、若い人たちの選挙意識の醸成に努めてまいります。

○両角委員 
 いろいろ工夫をしていただいているということでありますが、十八歳になって初めて選挙に行く、行った若者は、選挙に行くんだということが習慣づけられるかもしれない。ですから、非常に重要なことだと思いますので、引き続き、選挙時だけではなくて、常時の啓発についても工夫をしていただきたい、このように要望させていただきます。
 最後に、環境整備、そして有権者の側面から、今度はプレーヤー、我々でございます。選挙を実際に戦う者のルールである公職選挙法の改正について伺いたいと思います。
 近年、インターネットを使った選挙運動が解禁されるなど、選挙運動についても社会情勢の変化を踏まえた改正が行われております。
 こうしたことは必要であると私は感じておりますが、現在、総務省においては、選挙に関してどのような議論が行われているのか、伺いたいと思います。
 また、間もなく統一地方選が始まるわけでありますが、今回の統一地方選から適用される、主な選挙運動に係る変更点について伺います。

○澤選挙管理委員会事務局長 
総務省が設置をしております投票環境の向上方策等に関する研究会では、外国に居住をしております人など投票しにくい状況にある人の投票環境の向上や、期日前投票所の混雑対策などの有権者の負担軽減、選挙管理の合理化などについて検討し、平成三十年八月に研究会報告を発表したところでございます。
 次に、選挙運動の変更点でございますが、公職選挙法におきましては、これまで、衆議院議員選挙、参議院議員選挙及び地方自治体の長の選挙における選挙運動用ビラの頒布が認められておりました。
 平成二十九年の公職選挙法の改正によりまして、本年三月から新たに、都道府県または区市の議会議員選挙における選挙運動用ビラの頒布が解禁となりまして、一候補者当たり、都道府県議会議員選挙では一万六千枚、区市議会議員選挙では四千枚の頒布が可能となったところでございます。

○両角委員 
国においても、できるだけ投票しやすいことも含めて、いろいろな今日的な検討がされているというふうに理解をしました。
 そして、今回の改正、三十一年三月、今月から選挙運動用ビラの頒布解禁ということで、まさに、今まで選挙期間中に配れなかったビラを、区議会議員選挙とか市議会議員選挙とか県議会議員選挙では配れるということでありますが、一律なんですよね、枚数が。
 都道府県については一万六千枚、区議、市議については、大きな、私は八王子市でありますが、五十六万の市でも四千枚、あるいは、もっと小さい五万、六万の市でも四千枚と、ここはもう少し考えた方がいいかなと思いますが、これは議員立法で国政で決めたことだということでありますから、東京都の選管には、それをどうしてくれということはいいませんけれど、今後、選挙は民主主義のインフラである、そして、そこの一部を、重要な部分を担っていただいているという都選管の事務執行、そして、選挙のやりやすいことも含めた充実ができるような取り組みを期待いたしまして、質問を終わります。